連日お伝えしている大津市の市立中学2年男子生徒が自殺した事件ですが、先日には大津市教委が加害生徒に真偽確認しなかったことが明らかになりました。
ところがここにきて、いじめに関して「教師が見て見ぬふりをしていた」ことがアンケートから浮上。さらに(教室に)貼ってあった男子生徒の写真の顔に、死亡後も、いじめをしたとされる生徒が穴を開けたり落書きをされていたことが明らかとなりました。どうやら自殺した生徒は、想像できないようないじめを受けていたようです。
読売新聞の報道によると、担任の男性教諭が、男子生徒からいじめを受けていると電話で数回、相談を持ちかけられていたとの複数の証言があることが分かりました。
市教委の全校生徒アンケートでも「教師が見て見ぬふりをしていた」と複数の回答がありました。
読売新聞の取材に対し、市教委は「担任教諭が、生徒から相談されていたとは聞いていない。そんなことはあり得ない」としており、大津市は6日、有識者らによる外部委員会を設置することを決め、経緯について調査に乗り出しました。滋賀県は同日、緊急対策チームの発足を決定、文部科学省も事実関係や市教委の対応が適切だったかどうかを調査する方針を決めました。
生徒は昨年10月11日朝、自宅マンション(14階建て)の最上階の通路から飛び降り死亡しました。複数の関係者によると、この直後、学校で担任教諭が生徒数人に対し、「死亡した生徒から、いじめを受けていると電話で相談があった」などと話していたといいます。
また共同通信の報道では、学校が実施したアンケートに「(教室に)貼ってあった男子生徒の写真の顔に、死亡後も、いじめをしたとされる生徒が穴を開けたり落書きをしたりしていた」など、執拗ないじめの様子に関する記述があったことが7日、関係者への取材で分かりました。
アンケートには、ほかにも「お金を取られていた」と金銭を脅し取っていたことを示唆するものや、自殺した生徒以外の生徒もいじめていたとするものがありました。
アンケートの自由記述欄には「(男子生徒が)完全にいじめを受けていた」「(生徒が亡くなった原因に)いじめもすごく関わっているのでないか」など、いじめと自殺の関連を指摘する回答もあったといいます。