大津中二いじめ自殺事件で大津市教委が加害生徒に真偽確認しなかったことが明らかに!!大津市教委「いじめた側にも人権がある」「生徒や保護者に不信感を抱かせる」／一連の報道で爆破予告される騒ぎに

大津市の市立中学２年男子生徒が自殺した事件を巡って行われた全校アンケートで「(男子生徒が)自殺の練習をさせられていた」との回答を市教委が公表しなかった問題で、市教委が加害者とされる同級生らに対して直接、真偽を確認していなかったことがわかりました。市教委はこれまで、非公表にした理由を「事実を確認できなかったため」と説明していました。

また先日には、自殺した生徒の父親(46歳)が昨年末にかけ3回にわたり警察に被害届を提出しようとするも、大津署から受理を拒否されていたことが問題となっていました。

市教委によると、「自殺の練習」は、生徒16人が回答に記していました。うち実名で回答した4人には聞き取りをしましたが、事実は確認できず、それ以上の調査もしなかったといいます。加害者とされる同級生らにも聞き取りを行う機会はありましたが、「練習」については一切尋ねなかったとしています。

その理由について、市教委は読売新聞に対し、「事実確認は可能な範囲でしたつもりだが、いじめた側にも人権があり、教育的配慮が必要と考えた。『自殺の練習』を問いただせば、当事者の生徒や保護者に『いじめを疑っているのか』と不信感を抱かれるかもしれない、との判断もあった」と説明。結局、事実がつかめなかったとして、非公表にしたといいます。

しかし、市教委は「蜂の死骸を食べさせられそうになっていた」「毎日のようにヘッドロック(頭を締め付けるプロレス技)をされていた」「体育大会で手首を後ろ手に縛られた」などの回答については、加害者とされる同級生らに直接確認し、経過も公表していました。いずれの行為も、同級生らは「いじめではなく、遊びのつもりだった」と否定していたといいます。

またアンケートを巡っては「教師がいじめに見て見ぬふりをしていた」などとする回答が15件あったことも判明。市教委は「確証がつかめなかった」として非公表としています。

こうした対応について大東文化大の村山士郎教授(教育学)は「当たり障りのない情報だけを公表しているとしか思えない。『自殺の練習』はいじめと自殺の因果関係に決定的な影響を与える要素で、回答者が10人以上いるなら、確度が高いと思うのが普通だ。教育的配慮も大事だが、方法を考えて聞くべきではなかったか」と指摘しています。

大津市教委に爆破予告電話

5日午後3時55分頃、大津市御陵町、同市役所別館内の市教委学校教育課に、男の声で「8時に爆弾を仕掛けた」「お前らのところ」などと電話がありました。

通報を受けた大津署員らが別館内を調べましたが、爆弾は確認できず、大津署は威力業務妨害容疑で捜査。

爆破予告時間の午後8時前後、万一に備えて残業中の職員約50人が屋外に避難。別館前を通る市道が通行禁止となり、京阪電車も石山寺―坂本間の運転を一時見合わせました。

村山士郎教授が指摘しているとおり、大津市教委が公表している情報は自分たちの責任が追求されないものばかりだといえます。また、どう考えても”いじめ”としか思えない行為を、同級生の”遊び”という言い逃れで納得しているのも問題です。今後、このようなことがないように問題をオープンにして再発防止策を整えてもらいたいものですね。

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