1月2日、中国の湖北省・武漢市にある工場で、300人以上の労働者らが賃金を含める待遇の改善を求めてストライキを起こしました。労働者らは、工場内に立てこもり建物の屋上から飛び降り集団自殺をほのめかしたいいます。この工場では、マイクロソフト社が2005年から発売している家庭用ゲーム機「Xbox360」を製造している工場だったといいます。
この工場を所有・経営しているFoxconnという企業は、アップル、マイクロソフト、ソニーなどの製品を製造している企業として知られています。
情報によると、労働者らはFoxconn側に賃金を上げるように要求したところ、補償金を受け取って退職するか、そのままの賃金で働くかの選択を迫られたといいます。これに対して労働者たちの多くが、補償金を受け取って仕事を辞めることを選択したところ、Foxconn側は補償金を支払うという契約を破棄して補償金を支払わなかったといいます。これに報復する形で、今回の労働者たちの集団自殺騒ぎが起こったと見られています。
その後、武漢市の市長などによって労働者の説得が行われ、1月3日の午後9時にはストライキが解除されました。
この事件に関してマイクロソフトは「自社製品を生産する工場内の労働環境を非常に深刻に受け止めており、現在問題の調査を進めている最中」「厳密な行動規範に乗っ取って労働環境を継続的に注意深く監視し、取引先製造メーカーが雇った従業員の公平な待遇や安全が確保されるよう熱心に取り組む」と発表しました。
また別の報道では、事件の発端はXbox360本体の生産終了に伴う配置転換だったとも言われていますが、事実関係は不明だといいます。
Foxconnの経営する工場では、これまでにも長時間労働や差別が原因で、2010年だけで14人の従業員が自殺していました。