日本のマンガ出版社39社が参加するデジタルコミック協議会は、北米向けの公式マンガポータルサイト「JManga ポータル」のサービスを、2011年8月17日より開始しました。果たして、違法にマンガを配信する海外サイトに打ち勝つことはできるのでしょうか。
世界中で読まれている日本のマンガを、海外向けにデジタルコミックとして配信するというこの試み。英語圏の人々に広く認知してもらい、紙媒体では限られるビジネスとして成立するマンガ作品を多く生み出す狙いがあります。
JMangaでは既に100タイトル以上の作品が公開されており、日本語の「少年」「少女」「青年」「女性」といったカテゴリからも作品を選ぶことができます。価格は一話あたり1.2ドル(約90円)で、ストリーミング配信にてマンガを楽しむ事ができます。また、ストーリーに合わせた、コマごとの表示機能と、ページ全体を表示する機能を切り替えられるなど、ビューアシステムでは違法サイトとの差別化を測っています。
また、マンガに可能な限り英語と日本語の切り替え機能をつけたといいます。これには、海外の人々に日本への関心を持ってもらう意図もあります。さらに読者層を広げるために作品数を増やし、古いマンガだけでなく最新のマンガも早いタイミングで発表するように取り組んでいます。
この他、サイトでしか見られない作家インタビューや制作風景の紹介など、公式ならではのオリジナルコンテンツサービスをさらに充実させていく予定です。
一話1.2ドル(約90円)で、最新のマンガが読めないとなると、どうしても違法でも最新のマンガ読めるサイトに流れてしまいそうですね。「広告を入れて価格を下げる」「日本と同じタイミングで最新話を発表する」くらいのことをしないと、この試みは難しそうです。