会社を辞めるとき、会社の携帯電話や自動車の鍵は返すものですが、これからはツイッターアカウントに関しても配慮しなければならないかもしれません。
アメリカ・カリフォルニア州オークランドに住むノア・クラウヴィッツさんは、人気の携帯サイト「Phonedog.com」が運営するブログなどを書くブロガーとして働き、同時にツイッターアカウントを作り1万7000人のフォロワーを獲得しました。その後、「Phonedog.com」を辞めた際に1万7000人のフォロワーの登録されたツイッターアカウントごと持ち去り、元雇用主の「Phonedog.com」に訴えられてしまいました。
「Phonedog.com」の主張によると、ツイッターのフォロワーは顧客リストにあたるため、1ヶ月で1人(1フォロワー)当たり2.5ドルの価値があり、辞めてからの8ヶ月間で1万7000人分の価値、つまり34万ドル損失したこととなり、「Phonedog.com」はこの支払いをクラウヴィッツさんに求めました。
クラウヴィッツさんは、現在もアンドロイドフォンなど携帯電話の多様なジャンルについてつぶやき続けており、そのフォロワー数は2万2000人まで増えています。
クラウヴィッツさんによると、ツイッターアカウントを作成する際に”「Phonedog.com」に代わってときどきつぶやく”ことを条件に合意していると主張しています。また「Phonedog.com」が、8ヶ月も経ってから損害賠償請求をしたことから「サイトの広告収入の15%を請求していたことへの報復だ」と述べました。
「Phonedog.com」は声明で、「ソーシャルメディアを通じて、フォロワー、ファン、ブランド価値を拡大することに大きな投資をしてきたので、これらを積極的に守ります」と発表しました。
今回の件は、ソーシャルアカウントの所有権に関して初めての例になるということで、「Phonedog.com」やクラウヴィッツさんが考えている以上に大きな、そして判断が難しい問題となりそうです。