米交流サイト大手フェイスブックの株価が上場2日目となる21日の取引で急落し、公開価格を割り込む34.03ドルでこの日の取引を終えました。
フェイスブック株は大型上場として大きな注目を集める中、ナスダック市場で18日に38ドルで売り出されました。初日は一時的に42ドルまで急騰したものの、終値は38.23ドルと公開価格からわずか23セント高にとどまっていました。
21日は取引開始から30分で一時33ドルまで急落、終値の34.03ドルは初日の終値に比べて11%安でした。調査会社ABRインベストメント・ストラテジーの幹部はこの値動きについて「初日で振るわないとみると手を引いてしまう人もいる」と解説します。そうした動向を反映して、この日のフェイスブック株の出来高は1億6800万株と高い水準でした。
18日の上場時はナスダック市場でシステム障害が発生し、フェイスブック株の取引開始が遅れるという障害にも見舞われました。ナスダックは21日、問題の再発を防ぐために新規株式公開(IPO)時の手順を変更し、IPO株の注文の直前変更は認めない方針を打ち出しました。
またナスダック市場上場が期待外れに終わったことで、フェイスブックに対して今後の華々しい成長を要求するプレッシャーが強まっています。
会社の売り上げ規模に比べて高い評価を受けている理由の1つには、今後の成長と事業展開に期待が寄せられているからだといえます。期待を裏切らない成果を出し続けなければ、フェイスブックはブームで終わってしまう可能性もありそうですね。