アメリカの自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は15日、アメリカのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手フェイスブックのサイトへの広告掲載を停止する方針を示しました。
GMの計画に詳しい関係者によると、「フェイスブックの広告が消費者に与える影響はほとんどない」とマーケティング担当幹部らが判断したからだといいます。株式公開が目前のフェイスブックですが、収益の柱である広告に効果がないというGMの判断は、経営にどのように影響するのでしょうか。
GMの決定は、フェイスブックの広告戦略の欠点を示している可能性があるといいます。
ピボタル・リサーチ・グループのインターネット・メディアアナリスト、ブライアン・ウィーザー氏は「フェイスブックの全般的なビジネスモデルのリスクを鮮明にした」と指摘。「確実性がない。広告に支えられた最も重要なメディアの1つになることは確実なようだが、マーケティング担当者はマーケティング手段の有効性を証明することを求められるため、不透明だ」と語りました。
GMは、自社製品のマーケティングのため、フェイスブックのページは継続する方針。
フェイスブックは18日にナスダックに上場する見通しです。
インターネット上の広告を見て、GMの自動車の購入を検討する人がどの程度いるのかは分かりませんが、もしかするとインターネット広告に不向きな分野だったのかもしれません。ただ、インターネット上の広告はここ十数年で現れた新しいタイプのビジネスモデルであるため、さまざまな改善がまだまだ可能といえそうです。フェイスブックには、広告主に対してマーケティング手段の有効性を証明することが急務となりそうです。