アメリカのネット検索大手のヤフーは4日、業績悪化などを受けて2000人の人員削減を実施すると発表し、広範囲にわたる組織再編に乗り出す可能性を示唆しました。
最近では、本業である検索事業でグーグルにやられっぱなしのヤフーですが、今後、どのようなサービスを提供してくのでしょうか。
スコット・トンプソン最高経営責任者(CEO)は人員削減について「大胆で新しいヤフーへの重要な一歩」とし、より小規模かつ機敏で、顧客や業界の要求に応じて迅速な革新を実現できる能力を持つ収益性の高い組織を目指す考えを示しました。
また「ユーザーと広告主を第一に考えるというわれわれの中核的な目的に回帰することを目指し、達成に向かって積極的に取り組む」と表明しました。
ヤフーは今回の人員削減によって年間3億7500万ドル(約310億円)のコストを節減する見通し。第2四半期には、人員削減に絡み税引き前で1億2500万(約103億円)~1億4500万ドル(約120億円)の現金費用を計上するといいます。
ヤフーは今月17日の第1四半期決算発表時により詳しい内容を明らかにするとしています。また一部報道では、さらに追加リストラを敢行する可能性もあるといいます。
2011年末時点でヤフーの従業員数は約1万4000人でした。
最近では、収益源のネット広告ではSNSのフェイスブックに抜かれるほど苦戦しており、業績悪化から前CEOのキャロル・バーツ氏や共同創業者のジェリー・ヤン氏が退社するなど経営が混乱していました。
インターネット検索で一時代を築きIT企業の代表として知られていたヤフーですが、今後の展開が注目されます。