3月26日、オーストリア北部シュタイアーに住む56歳の男性が、自らの足を電気ノコギリで切り落とす出来事が発生しました。オーストリア放送協会(ORF)が報じたところでは、理由は仕事に戻りたくなかったためとみられています。
ORFによると、Hans Url(56歳)は仕事に就いておらず、同日に労働事務所で健康診断を受ける予定になっていました。そこで「復職しても問題ない」と判断されると、失業給付が打ち切られ働かなければならなくなります。
そこでUrlは、自宅の作業場にあった電気ノコギリで左足のくるぶしから下の部分切断、医者によって外科的に接合できないようにストーブの中に切り落とした部分を投げ込みました。
その後、自ら救急車を呼んで病院に運び込まれたものの、足を接合することは出来ませんでした。
Urlは、今回の事件を綿密に計画して実行に移していました。足を切断する際には、妻と成人した息子が家から出掛けて1人きりになったときを見計らっており、ストーブに投げ込まれた足は損傷がひどかったといいます。
また病院に運ばれたUrlの出血はひどく緊急処置後、足を手術するためグラーツにある病院まで空路で緊急搬送されたものの、病院へ到着するまでにに出血多量で瀕死状態となり、現在は昏睡状態となっています。
実際のストーブ:医者が再び足をくっつけられないように足をストーブに投げ入れました
警察は今回の事件を自殺未遂事件として捜査するとしています。
また今回の件について、仕事を斡旋していたジョブセンターの広報は「足を失ったからといって、仕事が出来なくなるわけではありません。彼が退院すれば、彼が出来る仕事を探します」としています。
死ぬ思いで仕事から逃れようとしたUrlですが、どんな状態でもやれる仕事はあるようです。しかし、彼の行為はニートの鑑として今後も語り継がれるに違いありません。