タイで1月4日、交通事故によって亡くなったガールフレンドを”花嫁”として、葬儀の場で結婚式が行われました。この亡くなった女性と結婚した男性のいきさつが「美しい愛の物語」として大きな話題を集めています。
Chadil Deffyさん(28歳)は、交通事故によって亡くなったガールフレンドSarinya Kamsookさん(29歳)の葬式で、Sarinya Kamsookさんの亡骸にウェディングドレスを着せて結婚式を挙げました。
TVプロデューサーとして働くChadil Deffyさんは、Sarinya Kamsookさんと10年にわたる交際を続けてきました。この長い交際期間の中で、これまでにも何度となく結婚の話が出ていましたが、お互いの都合のためにその都度、結婚式は延期されてきました。
しかし、このたび結婚することが決まり、Sarinya Kamsookさんは嬉しそうに結婚までの日を指折り数えていました。しかし、そんな矢先悲劇が起こってしまいました。
今年に入り、Sarinya Kamsookさんは交通事故に遭ってしまい、重傷を負ってしまいました。この時点では、助かる見込みがありましたが、搬送先の病院で集中治療室(ICU)が満員だったため6時間待たされてしまい、そこで力尽きてしまいました。
Sarinya Kamsookさんが亡くなったため、結婚をすることができなくなってしまいましたが、Chadil Deffyさんにはそんなことが耐えられませんでした。
そこでChadil Deffyさんは、1月4日に行われた仏教式の葬式の場でSarinya Kamsookさんの亡骸と結婚するという前代未聞の決断を下しました。タイ北部の都市スリンで行われた、この葬式での結婚式は、友人や親戚までもが出席し、さらに国営テレビによってテレビ中継まで行われました。また、この出来事は多くの人に2人の愛を示すとともに、インターネット上でも多くの議論を作り話題となりました。
彼らの愛に触発された人の中には、You Tubeでさまざま動画を作成するものが現れ、フェイスブックの専用ページには3万人以上の人が「いいね!」を付ける事態にまで発展しています。
結婚式の席でChadil Deffyさんは、「私達の愛は偉大に見えるかもしれません。しかし、私達はミスを犯しました。元へ戻ることはできません。人生は短い、あなたの望むことをしてください。あなたの愛する人を大切にしてあげて下さい。あなたの生きているうちに!チャンスがなくなってしまう前に」と語りました。