アメリカのフロリダ州にあるメルボルン市で、警察官の衝撃的な悪行の一部始終をとらえた映像が撮影されました。
警察官のデレク・ミッデンドルフが、近づいてきた66歳の認知症患者アルバート・フラワーズさんを、突然、理由もなく蹴り飛ばし、倒れたフラワーズさんを殴りつけ逮捕するという事件が発生しました。その後、ミッデンドルフは、自身の行為が撮影されているのに気付くと映像データを削除しようとする隠蔽工作まで行ったといいます。
映像では、ミッデンドルフが近づいてきたフラワーズさんの股間を蹴り上げ、倒れたところに殴りかかる様子が映し出されています。突然の暴力に対し、フラワーズさんは逃れようと抵抗しますが、ミッデンドルフは羽交い絞めにした挙句、執拗に殴り続けています。
この事件に対し、フラワーズさんの弁護士ポール・ブロス氏は「ミッデンドルフは警察官という職業を解雇されるべきだ」「こんな人間が警察官なら、誰もが恐れるはずです」と語りました。さらに、「明らかに(ミッデンドルフは)今回の事件の一部始終を収めた映像記録を抹消しようとした。カメラのスイッチを消そうとしたことで彼のとった行動を説明できます」と語りました。
フラワーズさんは、この暴行によって1ヶ月の入院生活を送ることとなりました。
ミッデンドルフは報告書で、「フラワーズが攻撃しようとしたため、恐怖と自身の身を守るために反応した」と説明しました。また、執拗に顔を殴ったことに関しては「フラワーズさんが武器を持っているかどうか分からなかったため、彼の気をそらすために殴った」としています。
フラワーズさんの孫娘ドナ・ジャクソンさんによると、病院から帰ってきて以来、フラワーズさんの認知症はいっそう悪化しているといいます。