作家の村上龍さんとエフエム東京社員の延江さんが、毎週時事について語っているRVR。今週は、政府が1995年の阪神大震災以降の大規模災害の際に設置した緊急対策本部や非常災害対策本部の会議で、議事概要や議事録が作成されていないことが判明した議事録不備の問題と、「大学の入学時期を秋に変更するべきだ」という大学秋入学問題について語ります。
延江さんは議事録不備事件に関して、情報自体が隠しており、国民にとって「かなりヤバイ」話がされていたのではないかといいます。しかし、村上さんは「国民が政治家を信頼していないが政治家も国民を信じていない」といい、国民がパニックを起こさないようにあえて隠していたという考え方があることを指摘します。さらに戦前を賞賛する人もいるが、戦後、特にインターネットの普及によって国民が多くの情報を持つようになり民度が向上したため、情報を公開するほうが得策だといいます。
また、大学「秋入学」について村上さんは、そもそも大学というものが日本では社会に出るまでの猶予期間「モラトリアム」として機能しているが、海外では専門化されており職業と結びついているといいます。それを踏まえて「プロフェッショナルを育てようという意識がない限り、入学の時期を変えても意味がない」といいます。さらに小学校から専門職への勉強を始めることも必要だともいいます。
どちらの問題にもいえることですが、体裁を変えることよりも、問題の中身を理解してシステムを変えるための具体的な解決策を出すことが必要なようですね。