作家の村上龍さんとエフエム東京社員の延江さんが、毎週時事について語っているRVR。今週は、オリンパスの損失隠し問題について語り合っています。
今回のオリンパスの損失隠し事件に対して延江さんは、大王製紙もそうだがこれほどコンプライアンス(法令順守)が重要だと言われながらも、こんな風に隠すところがあったことに驚きます。
それに対して村上さんは、「こういった事件は昔からよくあったものだ」と語ります。しかし、「松本清張が描くような小説がなくなったのは、政治にも経済にも巨悪がいなくなったからだ 」と指摘している通り、現在ではこういった事件が珍しいものとなったとのこと。また、過去には殺人などが絡んだ事件があったといいます。
さらに、現在では日本という国にお金がなくなったため、それに群がる巨悪が消えてしまったと分析し、そういう社会の変化の中で談合など不透明な取引をやめる機運が高まった結果でもあるといいます。
一度、経済が停滞することで既得権益を持っている巨悪が失墜し、シュンペーターのいう「創造的破壊」が起こり、社会が活性化するのかもしれませんね。