「デジタルコンテンツEXPO2011」で、防衛省技術研究本部が世界で初めて開発した球形飛行体のデモ飛行が公開されました。
ヘリコプターのように安定したホバリング、垂直離着陸が可能で、原理としてはプロペラ飛行機を垂直に立てた状態であるため、ヘリコプターではできない、翼を使った高速飛行が可能です。また、3つのジャイロセンサを搭載することで、障害物に当たっても自動制御により姿勢を保持して飛び続ける事ができます。
この球形飛行体は外側が丸いため、あらゆる体勢で着地、地上移動、また、空中で壁にくっつくことも出来ます。さらに、水平飛行時には、プロペラで推進力を得て、翼で揚力を発生させ、離着陸時にはプロペラで浮遊するように動き、地上では転がって移動します。
球体飛行体は、ホバリング状態で8分間飛行でき、ホバリング状態から最大で時速60km程度まで出すことが可能だといいます。重さ350グラム、直径42センチと軽いため地面や障害物に接触しても壊れにくく、離発着の際に場所を選ばないため、従来は難しかった場所に入り込んでの災害救助や情報収集への活用が期待できます。