あらゆるニュースから集めた膨大な量のデータをもとに、ショーン・ゴーリーのチームが照らし出すのは、現代の戦争が持つ驚愕の構造です。科学者らしく、数字を中心に導き出された一定の法則は、もしかするとそれは、戦争というものを解きほぐす鍵になるのかもしれません。
ショーン・ゴーリーのチームは、戦争に関してニュースをはじめとしたさまざまなソースを元にして科学的な検証を行った結果、地域、国、政治、経済、宗派、思想などを超えて、一貫したある一定の基礎パターンがあることを発見しました。また、どのような戦争に関しても、時間の経過とともに導き出された数値で安定する傾向にあるといいます。
この発見自体が、戦争を終わらせる方法を提示できるわけではありませんが、理論上、導き出される数値を大きく変えることで戦争は収束する可能性があります。
これまで、思想などで語られることが多かった戦争を数字で示すという新しい方法は驚嘆に値します。また、この基礎パターンの元となっている数字(例えば攻撃の規模や回数)を意識的に変更することで戦争を収束させることに繋がるかもしれませんね。