アメリカで、美容整形を望む女性に対してセメントなどが混入した注射を打ったとして、逮捕されたニューハーフの偽整形医オニール・モリス容疑者(30歳)の引き起こした一連の事件の被害者の顔が、「あきらかにおかしい」と話題となっています。
この事件は、闇美容形成手術を行う地下組織が関与している疑いもあり、被害者の中には死者も出ているといいます。しかし、運よく生き残った被害者の中には、深刻な健康被害も相次いでいるようです。
モリス容疑者の被害を受けた1人、Rajee Narinesinghさん。頬のラインが明らかにおかしい
フロリダ州マイアミに暮らすニューハーフのRajee Narinesinghさんは、モリス容疑者の手術を受けた被害者の1人です。
彼女は美しさを手に入れるために合法的な美容整形を受けようとしましたが、お金がありませんでした。そこで、ニューハーフコミュニティから口コミで得た情報から、モリス容疑者に美容整形を依頼することとなりました。彼女は、モリス容疑者から頬、アゴ、上唇の美容整形を受けました。
しかし、見ての通り手術はひどい結果に終わり、それからは顔を修復するための整形手術を数回受けることとなりました。
Narinesinghさんは「今回の事件から学びました」「死ぬ可能性だってあったんです。今はそのことを分かっています」と語りました。
偽整形医オニール・モリス容疑者。自身の尻にもセメント注射を施していた
モリス容疑者が注入した液体には、セメント、油、タイヤのパンク防止剤、強力接着剤の混合物だったといいます。注射を受けた女性患者の中には、高熱を発するなど肺炎のような症状を起こし、生死の境をさまよった人もいました。しかし、施術費は約7万ドル(約5万4000円)と安かったことが、多くの人が被害を受けた原因となったようです。
モリス容疑者は、すでに1万5000ドル(約117万円)の保釈金を払い、刑務所から釈放されました。そして、マスコミの取材に対してはノーコメントとしており、弁護士は無罪を主張しています。