注意深く構成された数学をはじめとする各科目の完全な教育ビデオシリーズからなるカーンアカデミーは、なぜ、どのようにして作られたのか、サルマン・カーンが話します。そして対話的な演習の効果を示し、従来的な教室のあり方をひっくり返して考えることを教師たちに促します。家で見るように講義ビデオを生徒に与え、教師が手助けできる教室で「宿題」をさせるのです。
サルマン・カーンは、ビデオ教育では生徒たちが気兼ねなく繰り返し個別に学習できることで、学んでいる科目を完全に理解してからステップアップしていけるため、高レベルの難しい科目に到達してもひっかからずに理解することができるといいます。さらに、自宅で科目の基礎を学習することで、学校では教師たちがコミュニケーションを通じて分からない部分を教えていくことができ、結果的に教育の質も向上するとしています。
さらにビデオ学習であるため教材は劣化することなく、いつでも好きなときに好きなだけ学べるのも利点です。加えて、インターネットと同じ教材を使うことで、離れた場所の人同士でも互いに教えあうことができるため、学問への理解を深めることも容易になります。
これまで社会は大きく変化してきましたが、教育方法だけは基本的に2000年以上前のままですから、明日にでも変化してもおかしくないのかもしれませんね。確かに、インターネットが普及してから、これまでとは違った方法で学習する機会は増えているので、こういったビデオ学習が効率的なのも頷けます。