南極の海で撮影された死の氷柱「Brinicle」がいろんな意味で超クール!!ヒトデが一瞬にして氷付けに

今回ご紹介する映像は、イギリスの国営放送局BBCが南極の海で撮影した「Brinicle」と呼ばれる現象をとらえたものです。

「Brinicle」は海底に向けて氷柱が伸びていく現象のことで、海底に到達した途端に、周囲の水を一気に凍らせてしまいます。この現象に巻き込まれてしまったヒトデはそのまま氷付けになってしまいます。

海水は、氷となるときに塩分が排出されるため周囲の海水の濃度を高まり、凝固点と温度が下がります。この過冷却水が海水を凍らせながら沈んで行き、中空の氷柱を形成します。氷柱は中の過冷却水が周囲の海水から温められるのを防ぎ、より一層温度を下げながら沈みます。そして、氷柱が海底に達すると過冷却水が海底に流れ出し衝撃を受け次第氷結していく現象が発生します。

「Brinicle」が形成されるには、浮氷群が静止していなければならない、水深が浅い、海水の流れが極穏やか、海水の塩分濃度が比較的低い等の条件を満たさないと発生しないという珍しい現象です。

この映像と同じ現象が海底で発生しています。

何も分からないまま氷付けにされてしまうヒトデがたくさんいるんでしょうね。いろんな意味で超クールな映像でした。