三重県鈴鹿市の鮮魚店に真っ白なカンパチが入荷されました。通常のカンパチは背びれ側が黒っぽい茶色で、角度によっては銀色に見えますが、このカンパチは色素をつくる機能が先天的に欠けた「アルビノ」の可能性もあり、関係者は「白いカンパチはこれまで見たことがない」と驚いています。
白いカンパチを仕入れたのは、鈴鹿市野町西の鮮魚店「シーズ」で、28日、紀北町紀伊長島区の長島港で買い取りました。体長約70cmで、4.5kg。鹿児島県で養殖された4年ものといいます。
背びれなど部分的に黄色みがあるほかは真っ白。社長の奥山安紀さん(37歳)は「最初は『え、なにこれ』という感じだったが、よく見るとカンパチだと気づいた」。15年間鮮魚店を営みますが、「白いヒラメやカレイはたまに見るが、カンパチは初めて」と話します。
鳥羽水族館の若井嘉人副館長(54歳)によると、アルビノの場合は遺伝的なものなので詳しく調べないと断定はできないといいます。ただ「アルビノではなく、何らかの理由で白化したのだとしても白いカンパチは非常に珍しい。大事に飼育してもらいたい」と話します。
奥山さんは「食べるのはもったいない」と話し、買い手がいれば譲ることも考えているといいます