以前ご紹介したパリの空港に設置されたホログラフはガラスに映像を投影したものでしたが、今回日本で開発された技術は、空間に立体的な映像を表示することが出来ます。
バートンは、空間や水中の任意の位置に、発光したドットを描画できる独自技術「True 3D」を、デジタルコンテンツEXPO2011に出展しました。
これは、2006年に産業技術総合研究所、慶應義塾大学と共に開発発表した技術を発展させたものです。レーザー光の焦点で空気中の酸素や窒素をプラズマ発光させる仕組みで、史上初めて映像にスクリーンという束縛がなくなった革新的な技術です。
これまでの3Dデバイスは、2次元の映像を錯視によって3次元的に見せていましたが、この「True 3D」は実際に3D映像を生み出しているので自然に立体像を見ることが出来ます。現在は、1秒間に約5万点の描画ができ、フレームレートで10fpsから15fpsくらいですが、今後は24fpsから30fpsぐらいになるように研究を行っています。
今回は、システムを小型とするため、緑色のレーザーを下から水中に照射していますが、より出力の高いレーザー光源を使う事で、空気中に表示することができます。また、赤、緑、青のレーザーを同時に使うことでカラー化も可能だということです。
今後は、デジタルサイネージや3次元物体の確認用ディスプレイ、医療用への利用が思案されています。
まるで、映画『スター・ウォーズ』のような映像表示が、とうとう開発されました。今後、一般への普及が大いに期待されますね。