ティッピング・ポイント(邦題:「急に売れ始めるにはワケがある」)の著者マルコム・グラッドウェルが食品業界における“完璧な”パスタソースの追求の真相について、そして選択と幸せ感の本質について語ります。
講演ではパスタソースを切り口として、普遍的なおいしいものはなく多様な味の好みがあることを説明しています。また味はピラミッド構造のように1位、2位、3位という順位を付けられるものではなくフラット(水平的)で好きな味か嫌いな味かがあるだけだと説きます。さらにここで説いていることは味覚に限らず、あらゆることについて当てはまります。
これら考えは、大量生産大量消費社会(1種類の製品をたくさん作って皆で同じものを消費する社会)から少量生産少量消費社会(多種類の製品を少量ずつ作り好みに応じて消費していく社会)への移行が加速していることの理由であると言えるでしょう。