イギリスに本拠地を置き、世界各国で事業を展開している国防・情報セキュリティ・航空宇宙関連企業の「BAEシステムズ」が、熱の変化によって敵を捕捉できる赤外線カメラに映らなくなる熱光学迷彩装置「ADAPTIV」を開発しました。
この熱光学迷彩装置「ADAPTIV」を開発したのはスウェーデンの「BAEシステムズ」で、温度を非常に高速で変えることができる六角形の「ピクセル」からなるマトリックスを使い、複数の車載カメラで周囲をスキャンして背景を撮影し、その特徴を赤外線で車両表面に表示するというものです。これによって、動いている戦車でさえ、赤外線スペクトル内で事実上見えなくしたりほかの物体に見せかけることができます。
これまでなら、隠れていたり暗闇にいてもサーモグラフィで簡単に発見されていましたが、この技術を用いれば相手から隠れられるだけでなくだまし討ちさえできてしまいます。
この技術は、来週ロンドンで開催される「DSEi 2011展示会」でも出展される予定です。
ここまで来ると攻殻機動隊に出てくるような光学迷彩も実現しそうですが、「BAEシステムズ」でも熱ではない光学迷彩の研究を進めているそうです。