イギリスの研究室では150体以上もの人間と動物の合成生物(キメラ)の胚を作っていたという、まるでマンガや映画の話のような驚くべきニュースが飛び込んできました。
このキメラ研究は病気の治療法の研究のために、過去3年間にわたって行われていました。
この研究は3年前の2008年から行われていたようで、これまでに人間と動物の遺伝物質をもった155の胚を作成したといいます。
科学者は合成胚によって”不治の病の治療”や”胚性幹細胞”の研究をすることができるといいます。
人間の細胞と動物の胚の混合(キメラ)や人間の核を動物の細胞に移植する(サイブリット)などが合法化された後、キングスカレッジロンドン、ニューキャッスル大学、ウォーリック大学の研究機関が研究ライセンスを受け秘密裏に研究を進めていました。しかし、現在は3機関とも資金不足のため研究は停止しています。
この研究についてロビン・ラベルバッジ教授は「法律に沿って14日以内に合成胚を破壊していたため問題はない」とし、さらに「これらの研究は人間の発生の理解と難病治療の研究であり、科学者として研究を進める道徳的要請があると感じる」と語った。
しかし教授の主張とは逆に「倫理的に人間と動物の合成なんて許されない」と意見が挙がっています。
合成胚の研究によって難病の治療法を発見することが倫理的・道徳的に正しいのか、それとも人間と動物の合成というタブーを犯さないことが倫理的・道徳的に正しいのか・・・・・今後は科学と平行して哲学の研究が重要になってきそうです。