ギリシャ五輪委員会は25日、ツイッターで人種差別的な投稿をした陸上女子三段跳びのパラスケビ・パパフリストゥ選手(23歳)をロンドン五輪代表から外したと発表しました。パパフリストゥ選手は、ツイッターでアフリカ系移民に対する差別的なツイートや移民排斥を掲げる極右政党への支持を表明するようなツイートをしたとのことです。
ロイター通信によると、ギリシャのアテネでは今月、蚊を媒介とする西ナイル熱の感染で男性1人が死亡。少なくとも5人が感染しているといいます。パパフリストゥ選手は「ギリシャにはアフリカ人が多くいるので、西ナイルの蚊はたくさん自分の国の食べ物があっていいわね」と投稿。
さらにAP通信によると、パパクリストゥ選手は、アフリカからの移民をからかい、移民排斥を掲げる極右政党への支持を表明するようなツイートをしました。
その後、このツイートに批判が噴出したため、問題の投稿を削除し、25日に「心からおわびしたい」「誰かを傷つけたとしたら謝る。私はアスリートであって、政治には関わっていない」とツイッターで謝罪しました。
しかし、ギリシャ五輪委は同日に「オリンピックムーブメント(五輪運動)の理想に反する表現をしたため、彼女を代表から外す」と厳しく対処。ツイッターなどソーシャルメディアの利用を選手に奨励した国際オリンピック委員会(IOC)は「過去にも選手の投稿が問題になったことはあるが、代表を外されたことは聞いたことがない」(アダムス広報部長)としたうえで「ギリシャの対応は適切だった。IOCとしてソーシャルメディアへの考え方を変えるつもりはない」と述べました。
追放後のパパクリストゥ選手のフェイスブックページにはメッセージが殺到。その多くは、パパクリストゥ選手を追放するべきではないというものだといいます。