アップルとサムスンの法廷闘争に新たな局面を迎えました。
アメリカ・カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁は6月29日(現地時間)、アップルの申し立てを認め、韓国サムスンのElectronicsのスマートフォン「GALAXY NEXUS」の販売を差し止める仮処分を命じました。
同地裁は26日にサムスンのタブレット「GALAXY Tab 10.1」の販売差し止め仮処分も命じており、重要市場であるアメリカでの法廷闘争にアップルが再び勝利したことになります。
連邦地裁のルーシー・コー判事は判決で仮処分について「販売差し止めがなければアップルの販売が減少し、市場シェアが減ることをアップルは明確に示した」と述べました。
GALAXY NEXUSはグーグルの協力のもと「NEXUS」ブランドを冠して世界初のAndroid 4.0端末として昨年発売されました。サムスンは同端末について、アップルから特許侵害で提訴されないよう設計されていると述べていました。
アップルは以前から「GALAXY Tab 10.1」を販売禁止にしようと試みてきました。アップルは、タブレットに関する同社のアイデアをサムスンが盗んだと主張しており、先ごろも「この種の露骨な模倣は間違ったやり方だ」とサムスンを厳しく批判していました。
今回の法廷闘争は、アップルとサムスンだけの戦いだけではなく、アンドロイドを搭載していることからもアップルとライバルであるグーグルとの代理戦争という側面もあります。今回の判決がスマートフォンとタブレット市場にどのような影響を与えるのかも注目ですね。