ボスニア・ヘルツェゴビナ北東部の村で、8年間にわたって奴隷にさせられ、「ホラー映画のような地獄の虐待」を受けていた19歳のドイツ人女性ベティナ・シガー(Betina Siger)さんが救出されました。警察当局は女性を奴隷にしていたボスニア人の夫Milenko Marinkovic(52歳)と妻のSlavojka(45歳)を逮捕しました。
ドイツ誌シュピーゲル(電子版)などによると、シガーさんは10日前、ボスニア北東部の森の中で確保されました。体重は40kgに痩せ細り、全身に傷を負っていたといいます。
警察のスポークスマンAdmir Arnautovic氏は、身体には拷問の痕が見られたといい「私は長年、こういった事件に関する仕事をしてきました、これまでこのような拷問の痕は見たことがない」と述べました。
シガーさんは、実の母親によって夫婦の元に連れてこられ、重労働の畑仕事を強いられていました。自由を奪われたシガーさんは外界との接触を断たれ、学校に通うことを許されなかったといいます。夜は家畜小屋に寝かせられ、豚の餌で飢えをしのいでいました。馬の代わりになって重い荷車を引かせられたこともあったといいます。
捜査当局によると、多くの男たちによって頻繁に性的な暴行を受けていたとの情報も寄せられているといいます。