日本では、大阪大学の石黒浩教授が開発した人型ロボット「ジェミノイドF」が有名なアンドロイドですが、海外でも研究開発が進められています。今回は、イタリアのピサ大学が開発したあらゆる感情を表現できるアンドロイドロボットをご紹介します。
30年にも及ぶ研究の末に完成したこのアンドロイドロボット「FACE」は、32個ものモーターによって人間が持つ喜怒哀楽といったあらゆる感情を発露することができます。30年かけて蓄積された表情データを基に作られた、あらゆる感情を生み出すことができるというソフトウェア、表情合成混合エンジン「HEFES」が顔の表情を作り上げます。
このソフトウェア「HEFES」を使えば、「笑顔」と「悲しい顔」といった2つの表情を混ぜ合わせることも可能。あらゆる表情を表現することができます。
開発したのは、ピサ大学の学生ニコール・ラゼーリが率いる研究チームで、研究チームメンバーの妻が「FACE」の顔のモデルとなっています。
しかし現状の顔では、ロボットや他の非人間的対象に対する人間の感情的反応に関するロボット工学上の概念「不気味の谷」から抜け出せていないようで、「FACE」を見た多くの人が不快や恐怖といった感情を抱くようです。
現状では残念な代物と言える「FACE」ですが、あらゆる感情が生み出せるシステムだけに今後の研究が多いに期待されますね。