TEDGlobal 2010において、マット・リドリーは、人類の歴史を通して、アイディアが出逢い交わって新たなアイディアを生み出すことこそ、人類の進歩の原動力であったと論じます。個人ではなく、集合的な脳の賢明さが重要なのです。
マット・リドリーは、これまでの人類の進歩は生み出されたあらゆるアイデアが交じり合うことによって生まれたといいます。その例として古代の石器とマウスの大きさの類似性を指摘します。
現在、存在するものの多くは、交じり合うことで誕生したといい、これは生物では生殖(セックス)、文化では交易だといいます。そして交換によって多様性が生まれ、専門化され、時間が節約され、結果として生活水準が向上するといいます。
アイデアを交換することで、自分たちが理解できないようなことまで成し遂げることができるようです。現在と比べて情報をやり取りする環境がまったく作られていなかったといえる世界で、これまでに多くのものが生み出されたことを考えると、「インターネットが世界を変える」という言葉の本当の意味がよく分かりますね。