スイス連邦工科大学チューリッヒ校の研究者グループは、接着剤を3Dプリンターのように立体的に組み上げることで自発的に自分で道具を作成し、さらに作った道具を使って作業を行う画期的なロボットの開発に成功しました。
道具の作成と使用は人間の専売特許のはずでしたが、ロボットにもできるようになってしまいました。
映像は、ロボットが実際に道具を作成し自分の身体を増強する様子が確認できます。
まず接着剤を材料にしてカップを作成します。次に柄となる部分を別に作り自分のボディにくっつけます。そして、くっついた柄を接着剤によってカップと接合し、スプーンのようなものを作成します。さらに、このスプーンを使って、水を別の容器に移すという作業を行ってしまいます。
研究者によると、将来的には状況に合わせてロボット本体が自発的に自分のボディを拡張し、自己判断で問題の解決ができるようになるだろうといいます。さらに、自分のボディが損壊しても同じ要領で自己再生も行えるようになるとしています。
そして最終的には、ロボットが自分と同じタイプのロボットや新しいタイプのロボットを作成できるようになる可能性もあるといいます。
ただ今回のロボットは、あらかじめ用意されたものをプログラムどおりに組み立てているだけであるため、完全に自発的なアイデアで道具を作っているとは言えません。しかし、このまま研究が進めば、全ての判断を自分で行い自律的に生産するターミネーターのようなロボットが作られる日も、そう遠い未来ではなさそうですね。