世界的大ヒットとなったジェームズ・キャメロン監督の映画『アバター』は、人間が宇宙に飛び出し他の星の希少鉱物を採掘しているという設定でしたが、このSF設定が10年以内に現実のものとなるかもしれません。
グーグルのラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)やエリック・シュミット会長、映画監督のジェームズ・キャメロン氏らが、宇宙探査のベンチャー企業「プラネタリー・リソーシズ」の出資者に名を連ねていることが話題となっています。24日、プラネタリー・リソーシズが明らかにしました。
「プラネタリー・リソーシズ」は約3年前に設立された、米ワシントン州ベルビューに拠点を置くベンチャー企業。民間での宇宙探査を促進することを目的とし、まずは低コストのロボット探査機の開発・販売に注力するといいます。同社の共同創設者のピーター・ディアマンディス氏とエリック・アンダーソン氏は、2年以内に地球の周回軌道でデモンストレーションを行うとしています。
また5~10年以内には、地球の近くを通る数千に及ぶ小惑星から、プラチナなどの貴金属を採取することも計画していると発表。具体的な時期や方法については明らかにしませんでした。ディアマンディス氏は、長さ30mの小惑星から250億ドル~500億ドル(約2兆円~4兆円)相当のプラチナを採取できるとしています。
ただ、採算が取れるようになるには数十年かかるとし、アンダーソン氏はロイターとのインタビューに対し、「われわれは長い目で見ており、時間がかかるだろう」と語りました。
SF映画に登場するシナリオが現実のものへとなる日も近いのかもしれません。また、ラリー・ペイジ氏やジェームズ・キャメロン氏が出資していることからも、決しておとぎ話のようなアイデアではなさそうですね。資源問題が叫ばれる現在、他の星から資源を調達するという方法は非常に合理的なのかもしれません。