サイバー犯罪の専門家ミッコ・ヒッポネンは、私たちのプライバシーやデータを狙うオンライン攻撃には3種類あり、そのうちの2つだけが犯罪とみなされていると言います。「将来の政府をみんな盲目的に信じるのでしょうか? 権利を手放すなら、それは永遠に手放すことになるのです」と語るミッコ・ヒッポネンの警告をご覧ください。
ミッコ・ヒッポネンによると、東西冷戦時代に東ドイツでは、文章の出所が分かるようにタイプライターの登録がされ言論の自由が奪われていたといいます。そして、現在のプリンターにも同じようなことがされていますが、誰も騒ぎ立てる人はいないといいます。
現在では、リアルよりもオンラインで犯罪に遭う確率が高いというヒッポネンは、オンライン攻撃には3つの種類が存在するといいます。1つ目は、お金を目的としたオンライン攻撃。2つ目は、お金を動機としていないハッカー集団「アノニマス」のような集団のオンライン攻撃。3つ目は、国家によるオンライン攻撃です。
オランダ、ドイツ、イランなどでは、実際に政府が個人に対してオンライン攻撃を行い、違法な手段でさまざまな情報を得ているとしています。また、これらの状況は「プライバシーVS治安」の問題ではなく、「自由VS統制」という問題だといいます。
誰もが「国や政府ならそれほど悪いようにはしないだろう」と考えがちですが、ある意味では犯罪者集団よりも恐ろしい存在なのかもしれません。これら3つのオンライン攻撃から身を守るためには、国とも戦わなくてはいけないのかもしれません。