イランからのニュースが世界を飛び交う中、フェイスブック(Facebook)、ツイッター(Twitter)、テキストメッセージが、抑圧的な体制下にいる市民たちに、(一時ではあれ)検閲をかいくぐり、本当のニュースを伝えるための手段を与えていることをクレイ・シャーキーが示します。ニュースが上からコントロールされる時代の終わりは、政治の本質さえ変えているのです。
クレイ・シャーキーは、インターネットが普及したことで多くの人間が使いこなせるようになりイノベーションがあらゆるところで起こっているといいます。また、これまでの歴史の中で、メディアにおける革新的な変化は”印刷技術”の登場、”電報・電話”の登場、”写真・蓄音機・映画”の登場、”テレビ”の登場のたった4回しかなく、さらに個人間・グループ間の両方をカバーするものは存在しなかったといいます。
しかし、インターネットはこの両方を両立させる初めてのツールであり、インターネットが普及しあらゆるメディアがデジタル化されたことでお互いが結ばれ協調の場となり、情報技術分野において生産と消費を行う「生産消費者」が現れたことで、メディア自体に大きな変化が起こり社会的なものへと変貌しているといいます。
そして、中国の四川大地震やオバマ氏の大統領選を例に挙げて、プロではなくアマチュアのメディア生産者の役割の大きさと新しい立ち振る舞いを説明します。
先日も、従来の著作権に沿わないとして最大手オンラインストレージサービス「Megaupload(メガアップロード)」が閉鎖されたことが大きなニュースとなりましたが、インターネットにおいては”これまでのあり方”ではなく、大きな変化が起こっても”これからのあり方”を模索しなければならないようです。