一見しただけでは、絵の具を垂らして描かれた絵画のように美しくさえ見えますが、実際はとても醜いものです。
写真家のJ・ヘンリー・フェアー氏が、アメリカで撮影したこれらの壮大な航空写真は、産業による自然破壊によって生まれた景色です。
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カナダのオイルサンド(油砂)から油を抽出した後に、砂が廃棄された場所。
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アルミ生産によって生まれた廃棄物が、白い川となって湖に流れ込む様子。
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雪景色のようにも見えますが、実際はリン酸肥料の生産で破壊されたフロリダの水路の様子です。
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アルミニウム生産から生まれるボーキサイトの廃棄による環境汚染。
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水中のようにも見えますが、石膏、硫酸、ウラン、ラジウムなどの重金属汚染を受けた土地です。
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美しい青い池は、火力発電所から出た灰を廃棄するためのものです。
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石油をアスファルトなどの工業製品に加工するための施設。パイプから噴射された液体によって虹ができています。
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化学工場の様子。プラスチック製の包装材や塗料の添加剤。
J・ヘンリー・フェアー氏は、環境破壊などを捉えた写真も、美しいものだからこそ見た人は関心を持つと言います。
彼の言うとおり、ただ考えや意見を訴えるだけでなく、相手が分かるように知りたくなるように工夫することが大切ですね。