20年前、ティム・バーナーズ=リーは、情報の利用方法や協力して仕事をする方法としてワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web)を発明しました。彼の次のプロジェクトは、ウェブが文字や画像、動画を対象に行ったように、私たちのデータを解放し、データの相互利用方法の再構成を意図とした、オープンでリンクするデータの為の新しいウェブの構築です。
ティム・バーナーズ=リーは、ハンス・ロスリングのTEDでの公演を例に挙げて、データを元に新しいものを作り出せる世界を提唱します。それは、世界中にあるデータを全員がウェブに載せて、実質的に考えうるあらゆるものがウェブ上にあるという「Linked Date」と呼ばれる世界です。
「Linked Date」では、あらゆるものがデータとして表示され、そのデータには関連性の高いもののデータも結びついています。これらのデータによって、簡単に知りたいものを知ることができ、そこから誰もが多種多様な新しいものを生み出すことができるといいます。
つまり「Linked Date」は、全ての人々が知恵を共有し合って作る、仮想上の巨大なデータバンクのようなものであり、ここには使い道がなさそうな些細情報から重要な情報までありとあらゆるデータが集約されています。
ワールド・ワイド・ウェブが登場して以来、一般社会において情報に対する意識は大きく変化しましたが、この「Linked Date」は情報化社会をさらにステップアップさせてくれるものかもしれません。