現在のインターネット環境において、法律と現状が一致していないことは多くの場で語られている問題です。インターネット上で最も著名な法学者ローレンス・レッシグが、ジョン・フィリップ・スーザと蓄音器、土地法と上空権、ASCAP(米国作曲家作詞家出版家協会)の問題に言及しながらMADなどの創造的な文化の再生について議論します。
ローレンス・レッシグによると、ジョン・フィリップ・スーザと蓄音器の話から、近代の先進国において文化が双方向のものから一方的なものになり、小数の人のみしか文化発信できなくなってしまったといいます。また、土地法と上空権の矛盾から一般的通年に則した論理(つまり常識)を優先させることが現実的であると最高裁は判決しました。さらに、ASCAP(米国作曲家作詞家出版家協会)とBMIの著作権と放送へのパワーゲームは、最終的には民主的なBMIが勝利したといいます。
インターネットは、双方的な文化を復活させ、一般的な人々にも創造の機会を与えることとなりました。そこで行われている創造的活動においては、既存の法律にある著作権が大きな問題となっています。そして、既存の著作権の賛成派と反対派は互いに極端な方法で対抗し合っているといいます。
法律の対応は、あらゆる社会的変化と比較して遅く、受動的なものであるため、現状の常識と適合しなくなっています。インターネットの変化は社会変化の中で、最も早いといえるものなので、その落差は広がる一方です。現在のインターネットに則した法律を作ることが、問題解決のために必要だといえます。