「昨日の敵は今日の友」を地で行くような出来事が話題となっています。
アップル社のiPhoneアプリを標的にハッキングを繰り返していた十代のハッカーが、なんとアップル社にインターンとして採用されることになりました。
この十代のハッカーは、ウェブ上で「Comex」と名乗るに19歳の学生であるニコラス・アレグラ氏。25日にはツイッター上で、ハッキングはとても楽しいが「しばらく続けたので飽きてきた」「だから再来週からアップルでインターンを始める」と述べました。
またアレグラ氏は、来週にはアップル社でのインターンシップを始める予定であることも明かしました。
この件について、アップル側に求めたが返答は得られませんでした。
米誌フォーブスのアンディ・グリーンバーグ記者は今月、Comexの正体を明かした記事で同氏を「アップルを出し抜き続ける超ハッカー」と評し、インターン志望にも言及していました。
アレグラ氏はiPhoneのユーザーが、アップルによるアプリケーションの規制や、特定の通信会社でしか使えないようにしたロックを簡単に解除できる「脱獄サイト」を開設。アップルへのハッキングを専門とする仲間らに「非常に使いやすいサイトだ」「まれに見る達人」と称賛されていました。
アップル社はアレグラ氏が行ったハッキング行為に関して法的責任を免除する姿勢をとっているようです。
IT企業が自社サービスを破壊したハッカーを雇う例はこれまでにもあり、最近ではフェイスブックが天才ハッカーを雇い入れたことが話題となっていました。アップル社がこういった方針をとるようになったのは最近のことだとされていますが、アレグラ氏の採用はユーザーにとってもプラスになるとの見方が強いようです。