SF作品などに登場する相手の思考や記憶を盗み取る「脳ハッキング」ですが、どうやら現実のものとなっているようです。
カリフォルニア大学、オックスフォード、ジュネーブ大学の研究者からなる研究チームは、299ドル(約2万3500円)程度の非常に安価なゲーム用ヘッドセットを使って、暗証番号や機密情報を相手の頭から盗み取る「脳ハッキング」の方法を発見しました。
今回発見された「脳ハッキング」の原理は、人間の潜在意識を読み取るというもの。
例えば「バラク・オバマ大統領」の写真を見せる実験では、被験者は写真を見せられた後、「バラク・オバマ大統領」を認識し特有の脳波反応を示しました。これは、潜在意識の活動によって起こる特定の神経学的現象だといいます。
研究チームは、これらの脳波反応を測定することで、頭の中で考えていることを読み取るとしています。
今回、この脳波の読み取りに使われたのは、ゲームに使われているような非常に安価なヘッドセットだといいます。
研究チームは今回の実験で、被験者の家の位置を60%の確率で読み取り、さらに暗証番号の最初の数字を40%の確率で読み取ることに成功しました。
この技術は、プライバシーに多大な影響を与える反面、警察が犯罪者を尋問する際には非常に有益なものとなりえます。
頭の中を覗かれるというSF的な技術が、実現し始めているようですね。凄いような怖いような驚くべき研究結果でした。