産業技術総合研究所と安川電機が共同で開発した「まほろ」は、従来、手作業でしか行えなかった実験を自動化するための汎用ヒト型ロボットです。分注や培養など様々な作業を人間よりも高速・高精度に行えるため、臨床検査やバイオハザード実験を効率的に行えます。人間にしか出来なかった複雑な作業を行えるロボットをご覧ください。
「まほろ」は、従来の手作業を自動化するために作られた汎用ヒト型ロボットです。
このロボットによって、これまで危険な作業とされていた”インフルエンザ薬開発のための感染実験”や”放射性物質を取り扱う実験”を自動化することができます。
専用のロボットでは、実験のステップを変更したり改良したり、プロジェクトの変更によって、開発したロボットが全て無駄になり、ロボット開発に時間がかかります。そこで、人間が使う道具をそのまま使って、人間の行動をそのまま再現できるロボットとして「まほろ」が開発されました。
遺伝子増幅実験における、まほろと人間の作業精度を比較した所、熟練者が丁寧に行った作業よりもまほろの作業の方が精度が高く、作業時間も半分という結果が出ています。
従来、このような関節数のロボットに動きを教え込むには、膨大で複雑なプログラミングが必要でしたが、まほろは、コンピュータの仮想空間上で簡単にティーチングができます。
まほろは、日京テクノスより販売されており、すでに製薬会社や大学などに導入され始めています。今後は、ロボットの安全性をさらに高めて、人間と協調して作業ができるように改良していきたいということです。
こういった汎用型のロボットが普及すれば、カスタムメイドの費用も下がりオーダーに応じて制作できるため、従来の大量生産システムのような在庫コストを抱える必要もなくなります。今後、ますます人間の仕事には創造的な能力は求められるようになりそうですね。
汎用というのがすごすぎる
まほろまてぃっく。