陶器は通常、壷や皿として使われますが、中国の天津市には建物全体が陶器で作られた奇妙な建物が存在します。非常に豪華ながら耐久性に問題がありそうな不思議な建物をご覧ください。
2007年9月2日に一般開放されたこの陶器ハウスは、Zhang Lianzhiさん(50歳)が数百万個の陶器の破片を組み合わせて作り上げました。古典的なフランス風の建築物は築100年以上で、元々は清王朝時代に中央財務大臣の家として使われていました。清国が滅んだ後の1949年には、中華人民共和国の建国に合わせて銀行として使われるようになりました。
長らく銀行として使われていた建物ですがその後、銀行としての役割を果たさなくなってから、陶器コレクターのZhang Lianzhiさんに100万人民元(約1260万円)で買い取り、陶器を装飾する改造を施しました。
陶器ハウスに使われている陶器は、唐時代(618年~907年)から清時代(1644年~1911年)に製造されたもので、3000平方メートルの敷地には古い磁器の破片4億個、古い陶磁器の破片1万6000個、大理石の柱300本、天然の水晶20トンが使われています。噂では、総工費が2億人民元(約25億1500万円)に達するといわれています。
材料に使われている陶器の80%は壊れている、もしくは破損していますが、壊れた部分が見えないように壁などに構築されているため見た目には分かりません。
この陶器ハウス、現在では中国も非常に有名な観光地となっているといいます。