なんだかいろんな使い道がありそうなユニークな発明を筑波大学と電気通信大学の関連ベンチャーが開発したようです。
「QUMARION」は、3D-CGの人物モデルをより簡単に操作できるようにする、新しいコンセプトの人型入力デバイスです。
このデバイスは、筑波大学発ベンチャーのソフトイーサと電気通信大学発ベンチャーのビビアンが共同で開発している「QUMA(クーマ)」技術を利用したもので、人の動きを再現できる程度の可動域を持ち、関節部分16ヶ所に32個のセンサーが設置されています。各関節からのデータは毎秒120フレームでPCに取り込まれ、3Dデータモデルにポーズをつけることができます。
今まで3Dのモデルを扱うのは、非直感的で難しい面がありましたが、QUMARIONは実際の人形を手で動かすため直感的な操作が可能となります。制作者は「ドラッグ操作だとソフトによっては、おかしな動きをすることもあり、もっと直感的に人形を動かすやり方でできるようになったらいいなということで作りました」と語ります。
QUMARIONは、アクションフィギュアの制作者がデザインしているため、デッサン人形以上に柔軟な動きをすることが大きなポイントです。また、さまざまなポーズをとれる人形自体が少ない中、センサーを埋め込み3D映像と連動させられるQUMARIONは、道具として非常に完成度の高いものだといいます。
QUMARIONに対応するソフトウェアは、イラスト製作ソフトなどを手がけるセルシスが現在開発を進めており、入力デバイスとセットで、数ヶ月以内に6万円前後でリリース予定です。
これまでは難しかった個人での3Dアニメーション制作も、これなら直感的に誰でも簡単に行うことができそうですね。また、この3D映像を元に絵を描くなど、使い方次第ではさまざまな用途がありそうです。