先日には自動車とジャイロコプターを合体させた空飛ぶ自動車「PAL-V Flying Car」をご紹介しましたが、今回は「トランジッションもPAL-V Flying Carには負けていないぞ」ということで、これまでに何度かご紹介してきた空飛ぶ自動車「トランジッション」のデモ走行&飛行ムービーをご紹介します。このデモムービーを見る限り日常的に空飛ぶ自動車が利用されるのは、それほど遠くない未来であることが実感できると思います。
トランジッションは、2006年にマサチューセッツ州に設立されたTerrafugia社が開発を進めてきた乗り物です。これまで、MIT(マサチューセッツ工科大学)出身の5名のパイロットが開発を進めてきたもので、同社のコンセプトに賛同した世界中の投資家から資金を調達し完成に至りました。
動画では、自宅から出発したトランジッションが飛行後、再び自宅へと帰るまでのデモ走行&飛行の様子となっています。
ガレージから出発したトランジッションは、普通車のように道路を走りガソリンを補給します。そして空港に到着すると滑走路で翼を広げてトランスフォームし、チェックを済ませた後、飛行機のように離陸し空を飛びます。着陸後、翼を収納し自動車として走行し自宅へ到着します。
トランジッションは、ガソリンエンジンを搭載し、車としての性能は最高時速104km、燃費12.7km/リットルと実用的。全幅は約2mでガレージに収まるサイズです。また、駆動方式はFFで4名が乗車できます。
軽飛行機への変身はわずか30秒で、左右に跳ね上げた翼をセットするだけで完了します。飛行性能は時速185kmで、約724kmの距離を移動することができます。フライトにはスポーツパイロット免許が必要。燃料は車としての走行と同じく、ガソリンを使用します。
Terrafugia社は2012年末までに販売できる準備が整っているとして、4月6日~15日まで開催される「ニューヨーク国際自動車ショー」に出展することを決めました。同社によると、値段は27万9000ドル(約2300万円)と高額ながら、すでに100台以上の予約注文を受けているといいます。
この映像を見る限り、かなり実用的なものであることが良く分かります。2013年には、トランジッションが大空を飛び回っている風景が珍しいものではなくなるかもしれませんね。