これまでにも3Dプリンタで臓器を印刷する試みなど、3Dプリンタに関する情報をお伝えしてきましたが、今回は複雑な機構を持っているレンチをそのまま3Dプリンタで製作してしまう実験の映像をご紹介します。
ここまで複雑なものを組立作業なしに作れるなら、将来の製造業が大きく変わってしまいそうです。
この3Dプリンタに関する研究は、NASA(アメリカ航空宇宙局)で行われているものです。実験では、実際のネジ式で幅を変化させられるレンチを、そのまま3Dプリンタで印刷することが試みられています。
3Dプリンタでのレンチ印刷過程は、まず実際のレンチをスキャンして機構をコンピュータに取り込むことから始まります。次に、取り込んだ情報を元に材料をレンチ型に断層的に印刷。最後に、印刷されたレンチから余分な材料の粉を取り除けば完成です。
印刷された3Dプリンタレンチは、組み立て加工などをしていませんが、ネジ式などもそのままのレンチとなっています。また、実際にレンチとして使うこともできます。
これほど複雑な機構も印刷できるなら、組立作業の全てが必要なくなりそうですね。製品をそのまま印刷できてしまう3Dプリンタ技術でした。