オーストリア、ウィーン工科大学のJürgen Stampfl教授が率いるチームが、0.33mm×0.13mm×0.1mmという超極小サイズのレーシングカーを3Dプリンターを用いて作成することに成功しました。非常に小さいながらも、驚くほど精巧に作り込むことができるあらゆる場面への応用が期待される3Dプリンターによるレーシングカー作成動画をご覧ください。
このレーシングカーは、何度も何度も層を重ねることで立体的な構造を再現する方法で作成されました。動画では、層を重ねることで徐々にレーシングカーが作られる様子が確認できます。
作成に要した時間は、世界新記録となる4分で、この短い時間に100層ものナノ構造を構築してしまいます。
3Dプリンターでの作成には、精密に樹脂を硬化させるため2光子リソグラフィーと呼ばれる技術が利用されています。これまでの2光子重合技法では、作成時間の長さが問題となっていました。通常は1秒間に数百㎛からmm単位しか処理できませんでしたが、Stampfl教授らは装置を大幅に改良し、1秒間に5mの処理を可能にしました。
3Dプリンター技術は、医療や製品開発などあらゆる場面での応用が期待されている技術です。こういった3Dプリンター技術の進歩は、私たちの生活に直結する出来事だといえそうです。