犬まで参加した世界中で起こった反格差デモは記憶に新しいですが、最新の研究によると、富だけでなく情報に関しても大きな格差が生まれているようです。
ヨーロッパで100万人の携帯電話ユーザーを対象に行われた調査によると、全体に占める1%のユーザーがダウンロードされるデータの半分を利用していたことが明らかとなりました。
この調査はイギリスの研究グループAriesoが行ったものです。また、研究によると世界における90%のデータ通信を10%の人間が占めていることも明らかとなりました。
この”情報格差”が顕著に現れだしたのは2009年からだといいます。2009年には、3%のユーザーがデータ使用量の40%を占めていましたが、現在ではデータ使用量の割合を70%にまで増加させました。
Ariesoによると、携帯電話におけるこの極端なデータ通信使用による過負荷は、2012年に悪化することが予想されており、このままいけば、これまでのようなデータサービスを提供することが困難になるとも予測しています。
極端なデータ使用を行っているユーザーの64%が移動中にラップトップ(ノートパソコン)で通信しており、残りの30%はスマートフォンを利用しているといいます。
新型スマートフォンやアプリ、サービスの充実によって、モバイルデータの需要は世界的に予想を超えて拡大しており、マイケル・フラナガン博士の調査では、iPhone4Sユーザーは、iPhone3Gユーザーの3倍、iPhone4ユーザーの2倍のデータ量を消費していることが分かっています。
ウルトラブックの登場やスマートフォンの進化によって、世界で消費されるデータ通信は拡大する一方のため、近い将来これまでのように無制限にデータ通信をすることができなくなるかもしれません。