村上春樹が執筆したサッポロの箱根駅伝限定CM「走ることについて語ること」がWebで1月末まで公開!!


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第88回箱根駅伝のテレビ中継時に放送されたサッポロビールのCM「走ることについて語ること」が、同社のWebサイトで1月末まで公開されています。

このCMのナレーション原稿は、作家の村上春樹が担当しており、『走ることについて語るときに僕の語ること』などの著書を持ち、自身もマラソンをしている村上春樹が、走るということについて語ります。

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この「WEB限定スペシャルムービー」は、第88回箱根駅伝のテレビ中継時に放送されたサッポロビールのCM4話を1つに繋げたもののようです。

ナレーション原稿は作家の村上春樹、監督は是枝裕和、語りは女優の仲間由紀恵、音楽は明星/Akeboshiがそれぞれ担当しています。

内容は、『走ることについて語るときに僕の語ること』の前置き部分の話やギチシャで実際にアテネからマラトンまでを走った村上春樹自身の経験などを織り交ぜたものとなっています。


全文

「痛みは避けられない。でも苦しみは自分次第だ」、あるときそんな言葉を覚えた。
そして長距離レースを走るたびに、頭の中でその文句を繰り返すようになった。
きついのは当たり前。
でも、それをどんな風に苦しむかは、自分で選びとれる。
サファリング・イズ・オプショナル。
へこたれるもへこたれないも、こちら次第。
苦しいというのはつまり、僕らがオプションを手にしているということなんだ。

僕やあなたのような普通のランナーにとって、レースで勝ったか負けたか、
そんなのは大した問題じゃない。
自分の掲げた基準をクリアできたかどうか、それが何よりも重要になる。
判断はあなた自身に委ねられている。
自分の中でしか納得できないものごとのために、
他人にはうまく説明できないものごとのために、
長い時間性をとってしか表せないものごとのために、
僕らはひたすら走り、またこうして小説を書く。

やっとゴールのマラトン村にたどり着く。
炎天下の42キロを走り終えた達成感なんて、どこにもない。
頭にあるのは「ああ、もうこれ以上走らなくてもいいんだ」ということだけ。
村のカフェで一息つき、冷えたビールを心ゆくまで飲む。
ビールはもちろんうまい。
でも、僕が走りながら切々と想像していたビールほどうまくない。
正気を失った人間の抱く幻想くらい美しいものは、この現実世界のどこにも存在しない。

走っているときに頭に浮かぶ考えは、空の雲に似ている。
いろんな形の、いろんな大きさの雲。それらはやってきては、去っていく。
でも空はあくまで空のままだ。雲はただの客人に過ぎない。
通り過ぎ、消えていくものだ。
暑い日には暑さについて考える。寒い日には寒さについて考える。
つらいことがあった日には、いつもより少し長く、少しきつく、一周余分に走ることにしている。
そしてあとにただ、空だけを残す。
(引用)

参照

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