プレイヤーが敵を倒すような暴力的なコンピュータゲームが、人間の痛みに対する抵抗力を高めることが明らかとなりました。キール大学の行った研究によると、暴力ゲームをプレーすると最大で65%長く痛みに耐えることができたといいます。
今回の実験は、40人のボランティアの被験者に非暴力的なゴルフゲームと暴力的なFPS(一人称シューティングゲーム)をしてもらい、その後、氷水に手を入れてどれだけ耐えられるかが調べられました。
その結果、ゴルフゲーム後よりFPS後の方が、最大で65%長く氷水に手を入れていられたといいます。また、暴力ゲームによて心拍数の増加もみられました。
この結果から、研究者は冷たい感覚への耐性と心拍数により、痛みに対する感受性が低減し、痛みに耐えられるようになったといいます。
研究者は、今回の実験は暴力的なゲームが人間の攻撃性にどう影響を与えるかを研究するための実験だったといます。また、暴力的なゲームによって痛みへの耐性が増すことで、人間の攻撃性が上昇する可能性が高くなるともしています。
人間の心理が行動にどのような影響を与えるかを調査した今回の実験ですが、導き出されたゲームと暴力性の関係については議論が起こっているようです。
子供には注射を打つ前などに、ゲームをさせるといいかもしれませんね。