地中海にも近いモロッコ北東部には、建物が青く塗られている非常に美しく観光地としても有名な青い町「シャウエン」が存在します。今回は、そんなシャウエンの写真と町についてご紹介します。
シャウエンは、人口4万人の小さな町でモロッコのリフ山脈にあります。標高2000m級の山の中腹にあり、シャウエンの旧市街「メディナ」は青い町として知られる有名な観光名所です。
シャウエンには、1930年代までユダヤ人難民が暮らしていたといい、建物の青い色は当時のユダヤ人たちによって塗られました。
シャウエンが非常に人気のある観光地である理由は、美しい町並みだけではありません。シャウエンは、北モロッコのマリファナ生産地帯の中心地のため、薬物の入手が非常に簡単で、それが人気の理由の1つともなっています。
夏になると200以上のホテルには、ヨーロッパからやってきた観光客が大勢宿泊するといいます。
町の有名な生産品は薬物以外にも、モロッコのほかの場所では買えない手工芸品、毛織物、ヤギのチーズなどがあり観光客に人気のショッピングスポットとなっています。
1471年にベルベル人によって商業ルートとして開拓された町は、1492年に終了したスペインの国土回復運動(レコンキスタ)でスペインを追われたユダヤ教徒やイスラム教徒が移り住みました。その後、この町に住んでいた多くのユダヤ人は、イスラエルの建国時にイスラエルへ移住していきました。
また、1920年にはスペインがシャウエンをスペイン領モロッコの一部として支配していましたが、1956年のモロッコ独立でシャウエンもモロッコに返還されました。