スペインの教会で、風化したイエス・キリストのフレスコ画にいたたまれなくなった80歳代のおばあさんが、許可なく勝手に修復作業を行ったところ、とんでもない仕上がりとなり話題になっています。もはや別物となってしまったイエス・キリストの絵をご覧ください。
この事件は、スペイン南部にある教会で発生しました。
描かれてから102年もの歳月が経過したフレスコ画は、湿気などが原因で劣化して崩れ始めていました。この見るも無残なフレスコ画を見ていられなくなった80歳代のおばあさんは、なんと絵画の修復経験がないにも関わらず、勝手に修復することを決意しました。
許可も取らずに修復作業に取り掛かったおばあさんは、油性塗料とブラシを使ってフレスコ画に描かれたイエス・キリストを描きなおしました。ところが修復した絵は、毛むくじゃらのサルのようなもので別物としか言えないものとなりました。
このフレスコ画自体に、それほどの価値はないようですが、地元の人々から信仰の対象とされ愛されていた絵だったといいます。
実は、この絵を描いた画家の孫娘からは修復費用が寄付されていたため、おばあさんが直さなくても修復される予定だったといい、この事情が関係者らをより窮地に追いやっているようです。
教会は常に開放され大勢が訪れおり、警備員まで配置されていましたが、おばあさんが修復作業を終えるまで誰も事態に気付かなかったといいます。
おばあさんも悪気があったわけではないため、責めるに責められない状態なのかもしれませんね。地元の人々や芸術関係者らは怒っているようですが、現在、専門化チームが修復可能かどうかを検討しているといいます。