アマゾンがソーシャルゲーム開発に関する取り組みとして「Amazon Game Studios」を立ち上げるとともに、フェイスブック用ゲーム「Living Classics」を発表しました。また、大学生のために1学期ごとに教科書をレンタルするサービスも始めるといいます。
Amazon Games Studiosチームは米国時間8月6日、「Amazon Game Studiosは、その名の通り、アマゾンにおける新しいチームとして、革新的で楽しく、優れたゲームの開発に注力する」と同社ブログで述べました。さらに続けて「アマゾンの顧客の多くが、無料のソーシャルゲームを含めてゲームを楽しんでいることを認識しており、われわれは、アマゾンが持つノウハウにより、顧客がいつでもプレイ可能な素晴らしく、かつ、アクセス可能なゲーム体験を提供できると考えている」としています。
この投稿は、同ゲームスタジオについて、従業員の採用を進めていること以外多くを述べていません。しかし、アマゾンは2012年に入ってゲーム開発者、アーティスト、デザイナー、プロデューサー等の求人広告を掲載しており、そのなかでアマゾンはアメリカのソーシャルゲーム大手「ジンガ」などのような企業に挑戦しようとしていることを示唆していました。
同スタジオの最初の主要タイトルであるLiving Classicsは、「動くオブジェクトゲーム」とアマゾンは呼んでおり、キツネの家族が主人公となっています。キツネたちは、「不思議の国のアリス」「オズの魔法使」「アーサー王伝説」などの物語から出てきた動くイラストとやり取りします。
「プレイヤーは、素晴らしく描かれたシーンを探検し、動くオブジェクトを見つけることで、キツネ達の再会を助ける」とチームは述べ、「友達の訪問、獲得したものの共有、有名な物語の再認識、キツネの家族の再会などができる」と続けています。
さらにアマゾンは、大学生向けに1学期ごとに教科書をレンタルする新事業を発表。これまで多額の費用がかかっていた教科書を、既存の30%程度に抑えられるとしています。一方で、学期が終われば教科書はアマゾンに返却する必要があり、レンタル期間が130日を越えた場合には、15日あたりに一定額の追加料金を支払う必要があります。また、返却の際には本が汚れていたり痛んでいたりすることは許されません。
アマゾンは、これまでにも電子書籍端末「キンドル」で、電子書籍のレンタルサービスなども行ってきました。
矢継ぎ早に次々と新事業を発表するアマゾン。事業が成功するかは置いておいて、この経営姿勢がアマゾンの強さと言えそうですね。