パキスタン・ラホールに暮らすシアン・ムンタズさん(22歳)は、身体の一部が肥大化する病「プロテウス症候群」に侵されています。そのため顔や身体はいびつな形に歪んでしまっています。しかし、自分を愛してくれる人を見つけ出すために疾患に悩まされながらも必死に治療法を模索しています。
ムンタズさんは、これまで自分の姿がこのようになってしまったのは「復讐の神の呪いのせいだ」と信じ込んできました。しかし、彼がこのような姿になったのは、「エレフェントマン」として知られた英国の男性、ジョゼフ・メリックが患っていた遺伝子疾患「プロテウス症候群」によるものです。
プロテウス症候群は、患者の多くが正常な形で生まれますが、身体の一部が他の部分よりも早く大きく成長する疾患で、先進国では500例しか知られていません。
ムンタズさんは、自分の容姿について理解しているものの、この疾患を治療して本来の容姿を取り戻し、自分を愛してくれる女性と結ばれることを目指しています。
ムンタズさんの身体は現在、顔、腕、足などが場所によって大きさが異なっており、頭蓋骨は変形しています。
プロテウス症候群は現時点では治療不可能なためムンタズさんを治療することはできませんが、それでも家族はプロテウス症候群以外の要因によってこの症状が引き起こされていることまで想定して治療法を探しています。もし、プロテウス症候群以外の病気なら治療法が存在するかもしれません。
父親のワジール・アリさんは息子について「息子は将来、いつの日か人力車ビジネスを起こして妻をもらうという希望があるんだ」と言います。
これまで未知の病とされてきたプロテウス症候群ですが、つい最近原因となる遺伝子変異が判明したといいます。そのためもしかするとムンタズさんの治療も可能かもしれませんね。
Loading...
